川でバーベしてたらこどもが流されていた話

ヒーローになるためには。

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何年か前に川でバーベキューをしていたら、こどもが急流に流されているのを目撃したことがある。

 

 

こどもは浮き輪をつけていたため溺れる心配はないかもしれないが、どんどん流されている。

 

 

 

え?ねぇねぇ・・・あの子ヤバくない?

 

そんな声も周りからザワザワと聞こえてきた。

こどもも大きな声で泣き続けていた。

 

僕は助けなきゃ!と思い、持っていたフランクフルトを投げ捨てて川にダイブした。

 

 

今思うとなかなかかっこよくて男らしい行動をしたなと思う。
フランクフルトを投げ捨てたところ以外は叩くべきポイントが一切ない。

 

川に飛び込んだ後の僕は、プール以外で初めてクロールを披露した。

そのせいもあってか、こどもとの差はあまり縮まらず、運動神経が悪い僕はそのうちガボガボ言い始めていた。

 

ヤバい・・・助けられるかな・・・。

 

しかし、僕は「恥ずかしがりの目立ちたがり屋」という人類の中で最もめんどくさい人種であったが、この時はこの性格に救われた。

 

不謹慎ではあるが、このシチュエーションにすごい燃えてアドレナリン大放出でドーパミン全開だった。

 

 

僕は歯を食いしばって泳ぎ続けた。かっこよすぎ。

 

 

 

 

そしていよいよ後5秒程泳げばこどもに手が届きそうな距離まできた。

 

その時であった。

 

 

 

チビちゃんの後ろから人影がどんどん近づいてくるのが見えた。

その人影に焦点を当てると、大学生くらいであろう男性がこちらに向かって泳いできているようだ。

 

 

 

 

 

これは後から聞いた話なのだが、僕が川に飛び込んだ数秒後くらいにその男性もこどもを助けるために僕とは反対岸の方から飛び込んだらしい。

その男性はバツグンの運動神経だったらしく、僕がガボガボ言ってる間にみるみる内にこどもに近づいていったみたいだった。

 

 

 

 

 

 

そしてその男性はついにこどもの浮き輪をつかんだ。

 

その男性の姿は完全にヒーローだった。

 

男性はこどもを抱きかかえながらゆっくりと岸に戻っていった。

 

 

そんな男性の姿を視界の端で追いながら僕はガボガボ言いながらミネラル満点の川の水をたくさん飲んだ。

 

 

 

僕は岸に戻るために立とうとしたら、ぬるぬるの石の上で転び続けた。

 

 

 

 

 

 

もう許してあげてほしい。

 

 

 

 

「あれ?溺れてる人助けようとしている僕のこの姿って今かっこいいんじゃ・・・?」って思いが一瞬よぎっただけでこの仕打ちだ。

神様はちゃんと見ている。でも許してあげて。もうこの男反省してるみたいだからさ。ね?

 

 

男性がスマートに岸に戻っているのとは裏腹に、僕はローション相撲のごとく一人ですっ転びまくっている。

 

 

水の中じゃなかったら、顔を手で覆いながら「いや!もう許してー!!」って叫んでるところだ。
僕のメンタルを褒めてほしい。

 

 

僕はそのうち立つのを諦めてそのままスーッと川に流れることにした。

 

それもすごいスマートに流れていった。漂流物かのごとく。

立てないってわかった瞬間の僕の潔さったらなかった。

 

 

 

そのまましれーっと岸に上がるのも何だか恥ずかしくて、僕はそこそこ遠回りして友達の元に帰っていった。

 

ビショビショでバツが悪そうな顔をしてる僕を見て友達は半笑いでこう言った。

 

 

 

 

 

「お前何しにいったん」

 

本当にそれな。

 

 

それでも、笑ってくれた友達にちょっとだけ救われた気がした。

 

 

ちなみに帰りの車の中では、「けいたがこどもを助けようとした話」は話題にすら出なかった。

あの出来事はそんなに印象薄かったのかいなコラ。

 

 

誰の記憶にも残らないのは悔しいからこのブログに書くことにしたんだ。

ちいさい男だと思われるかもしれないけどそれでもいい。
みんな僕の事をふんわりと褒めてほしいし「頑張ったね偉いね」って言いながら頭をなでてあげてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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